米Microsoftが,またもやオープンソース・ソフトウエアに攻撃を仕掛けた。同社は6月13日(米国時間),インドWipro Technologiesの実施した「教育/学習の分野ではMicrosoft製ソフトウエア・ソリューションのほうがオープンソース・ソリューションより優れている」という結論の新たな調査結果を盛んに宣伝したのだ。欧州の学生および学校を対象とするこの調査は,Microsoftの依頼によって行われたもので,フランスINSEAD Business Schoolの教授が監修した。

 Wiproプラクティス・リーダーのTheodore Forbath氏は「調査結果をみると,欧州の教育機関の優先事項に役立つという点については,全体としてMicrosoft製品がオープンソース・ソリューションを上回っていることがわかった」と述べる。Wiproの調査によると,Microsoft製ソフトウエアは10地域中8地域で競合するオープンソース・ソリューションを上回り,残る2地域では同等の結果となった。

 この調査で恐らく最も興味深い点は,「オープンソース・ソフトウエアはライセンス料が不要であるにもかかわらず,全体的なコストを比べるとMicrosoft製ソフトウエアのほうが安く済む」という結果だろう。Microsoftの成功理由として,Wiproは「サポート・コストの低価格化,障害発生の減少,トラブルシューティングに必要な時間の短縮」を挙げている。結論として,Microsoft製ソリューションを使っている教育機関は,主にオープンソース・ソリューションを使っているところよりも,ITサポート用リソースに対する投資額が16.9%少なかったという。奇妙なことに,故障しているパソコンは,オープンソース・ソフトウエアを動かしているパソコンのほうがMicrosoft製ソフトウエアを使っているものより50%多かった(本当にそう書いてあるのだ)。

 調査の詳しい内容を読みたければ,MicrosoftのWebサイトでダウンロードできる。