NTTコミュニケーションズは、デジタル放送対応テレビ向けのポータルサイト「DoTV」の次世代サービスを、初めて公開した。千葉県幕張市で開催中(2007年6月11日~15日)の「Interop Tokyo 2007」の同社ブースで展示している。
DoTVは、インターネットに接続できるデジタル放送対応テレビから誰でも無料で利用できる。パソコンからもアクセス可能。今回披露したのは「TV Screen Saver」と呼ぶもので、DoTVで提供するさまざまなコンテンツを自動的にスライドショーとして表示する。従来は視聴者がリモコンを使って能動的にコンテンツを表示する必要があったが、TV Screen Saverを使えばテレビを一切操作することなく、次々と最新情報を自動で表示する。
最近、テレビ画面上でインターネット上のさまざまなコンテンツを楽しむサービスが続々と登場している。松下電器産業やソニーなどは共同で「アクトビラ」を、任天堂もゲーム機Wii向けに「Wiiチャンネル」を提供中だ。DoTVもこれらと似ている。その特徴は放送中の番組と連動して、関連するキーワードを自動的にリストアップして表示することだ。キーワードを検索エンジンで検索したり、キーワードに関連する商品をピックアップし購入したりも可能だ。
番組の合間に流れたCMを放送時間順にリストアップし、商品のサイトやCMで流れた音楽の関連サイトなどへジャンプする機能もある。アクトビラやWiiチャンネル同様、ニュースや天気、占いといった暮らしに役立つ情報ももちろん調べられる。アクトビラやWiiチャンネルよりも新しいTV Screen Saverは、受動的にコンテンツを楽しむ機能を加えることで、これらのサービスと差異化を図る。
TV ScreenSaverは、音声合成技術を応用し、表示中のコンテンツを読み上げる機能も搭載する。ニュースを表示するたびに音声で聞くことができるため、テレビから離れた場所にいてもコンテンツを楽しめる。商品を電話で注文する機能も盛り込む。ボタンをクリックすると、IP電話網を介してコールセンターに通知され、ユーザー宅に折り返し電話が入る。その電話で注文する仕組みだ。
ほかに「TV向けRSS情報配信」もブース内で参考展示した。これは、RSSを使ってインターネットから収集した情報を、テレビ画面上で放送中の番組と重ね合わせて表示するもの。地上デジタルやBSデジタルで提供するデータ放送でも似たようなことはできるが、見られるのはテレビ局が作ったコンテンツに限られる。RSSなら、インターネット上にあるさまざまなRSS対応コンテンツを自由に呼び出すことが可能だ。