5月12日のtotoでは最高6億円の賞金が支払われる状況となり想定以上の購入者が集中し、システム障害が発生した(関連記事)。日本スポーツ振興センターとシステムの開発・運営を担当する日本ユニシスは同日と翌13日、12日に販売した約100万枚のくじについて、データをすべて調査した。その際、くじの発券が完了した際に残されるはずの3つのログを欠いたデータを205件見つけた。
日本ユニシスはこのデータについて、日本スポーツ振興センターへの報告と了解の下で削除した。「発券されていないくじとみなした」(同センター)ためだ。
だが実際は205枚のうち少なくとも3枚が発券されていた。ログを欠いたまま発券された理由はまだ不明という。センターは「削除の判断は誤りだった。今後は整合性が取れていなくてもデータは削除しない」(同)。
公表が1カ月遅れたことについてセンターは「202枚が発券されたかどうかの追跡調査を進めていて時間がかかった」と話す。だが結局「4枚が発券されていないことしか確証が取れなかった」(同)という。