写真1●スーパーハイビジョンの映像。マルチキャストにより2台で同時に表示している。
写真1●スーパーハイビジョンの映像。マルチキャストにより2台で同時に表示している。
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●解像度が非常に高い
写真2●解像度が非常に高い
[画像のクリックで拡大表示]
写真3●デモのネットワーク構成図
写真3●デモのネットワーク構成図
[画像のクリックで拡大表示]

 NHKとNTTおよびNTTコミュニケーションズの3社は6月13日,千葉市の幕張メッセで開催中の「Interop Tokyo 2007」会場で,世界初となるスーパーハイビジョン映像のマルチキャスト伝送のデモを披露した。スーパーハイビジョンは7680×4320の解像度を持つ超高精細映像システムで,現在,NHKとNTTが共同開発を進めている。

 デモは神奈川県にあるNTT横須賀R&Dセンターに設置したスーパーハイビジョン・カメラの映像を伝送し,Interopの会場でリアルタイムに再生するというもの。マルチキャストによる伝送なので,2台のディスプレイで同じ映像を容易に表示できる(写真)。

 映像の圧縮はMPEG-2のコーデックを16個組み合わせて実現した。圧縮後のビットレートは600Mビット/秒強。ただし,デモで使われたディスプレイはスーパーハイビジョンをそのまま表示できるものではないため,映像は3840×2160の解像度にダウンコンバートして再生している。

 また,MPEG-2よりも性能の良い映像圧縮方式「H.264」を使えば,「同じ画質でビットレートを100M~150Mビット/秒程度にまで下げられるのではないか」(開発を担当するNTTサイバースペース研究所の研究員)という。