NECとNECアクセステクニカは6月11日，「HD-PLC」仕様に準拠する高速電力線通信（PLC）モデム2機種を発表した。発表したのは，ルーター内蔵型の「AtermCR2500P」（写真1左）と，コンセントに直接付けられる「AtermCA2100P」（同右）。国内におけるルーター内蔵型，およびコンセント直結型のPLCモデムはこれが初めて。それぞれ7月上旬に出荷を始める。
AtermCR2500Pは，ルーターを内蔵するPLCモデム。WAN側の100BASE-TX/10BASE-Tポート，LAN側の同3ポートに加えて，LAN側インタフェースとしてHD-PLC準拠のPLCインタフェースを備える。ルーターの機能としては，最大5接続のPPPoEマルチセッション(最大5接続)，パケット・フィルタリングなど同社Atermシリーズの機能を一通り持つ。ただし無線LANは非搭載。
AtermCA2100Pは，きょう体に電源プラグを実装し，ケーブルを省いた単機能PLCモデム（写真2）。外形寸法が幅62×高さ92×奥行き36mmの手のひら大と小型なのが特徴だ。
その他のPLC仕様はパナソニック コミュニケーションズやアイ・オー・データ機器などが出荷済みのHD-PLCモデムと同じ。物理速度は最大190Mビット/秒。暗号化は鍵長128ビットのAES。最大接続数は16台程度。親機/子機の切り替えスイッチを備え，1台を親機として設定し，その他を子機として使用する。
価格はオープンだが，実売予想価格はルーター型のAtermCR2500Pとコンセント直結型のAtermCA2100Pをセットにした「Aterm CR2500P PLCルータセット」が2万5000円前後，AtermCA2100Pを2台セットにした「AtermCA2100P PLCアダプタセット」が2万円前後。増設用として販売するAtermCA2100Pは，1万3000円前後になる見込みだ。
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