社会保険庁のシステムが6月10日午前にダウンした原因は、休日対応のためのプログラムにある可能性が高いことが分かった(関連記事)。

 社保庁によると同日は、日曜日としては初めてコンピュータを稼働させ、臨時に年金記録の照会業務を実施した。このため、開発・運用を担当するNTTデータがシステムを延長して日曜日にも利用できるようプログラムを修正。東京・三鷹の社保庁事務センターのコンピュータに組み込んだ。

 この過程でなんらかの不具合がプログラムに作り込まれたと見て、社保庁はNTTデータとともに原因を究明している。なお、土曜日は2005年度から月1回に限定して業務を実施しており、システム稼働の実績があるという。

 社保庁のシステムは、(1)被保険者の資格管理、(2)保険料徴収、(3)保険料給付、(4)資料作成支援、の大きく4つからなる。問題となったシステムは、(1)の被保険者の資格管理。全国23県、合計130の社会保険事務所において年金の照会業務ができない状態となった。