米Intelは台湾・台北市で開催中の「COMPUTEX TAIPEI 2007」で,HSDPA(high speed downlink packet access)データ通信カードなどを開発・製造するベルギーのOption Wireless Technologyとの協業を発表した。COMPUTEX会場近くで開かれたモバイル機器向けカンファレンスでIntelウルトラ・モビリティ・グループのジェネラル・マネージャであるアナンド・チャンドラシーカ上席副社長が,次世代のモバイル機器向けプラットフォームの通信機能を説明する際に明らかにした(写真1)。同日ベルギーOptionからもIntelとの協業が発表された(報道資料)。
IntelとOptionが協業するのは,MID(mobile internet device)と呼ぶコンシューマ向け携帯型インターネット接続機器のためのWWAN(wireless wide area networking)モジュール。省電力化などに取り組む。WWANとは,主にHSDPAなど第3世代携帯電話(3G)の高速データ通信方式を使ったネットワークを指す。Optionの発表によると2008年前半にMID向けHSPA(high speed packet access)モジュール「GTM501」の出荷を予定している。
Intelは2008年に「Menlow」(コード名)と呼ぶMIDやUMPC(ultra mobile PC)向けプラットフォーム(CPUやチップセット,通信モジュールなどで構成)の提供を計画している。通信機能としては無線LAN,WiMAX,HSDPA,Bluetoothなどを組み込む(写真2)。チャンドラシーカ上席副社長はカンファレンス後の質疑応答で,今回のOptionとの協業にかかわらず「WiMAXやWi-Fi(無線LAN),Bluetoothなどの技術を採用していく」と説明した。