堅牢UMPCの「Hermes」。約6時間のバッテリー駆動が可能
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堅牢ノートパソコン「N13i」。200万画素のカメラモジュールを内蔵する
堅牢ノートパソコン「N13i」。200万画素のカメラモジュールを内蔵する
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 台湾アスーステック・コンピューター(ASUS:華碩電脳)は2007年秋にも堅牢ノートパソコン分野に本格参入する。台湾・台北市で開催中の「COMPUTEX TAIPEI 2007」において、7型液晶ディスプレイを備えたUltra-Mobile PC(UMPC)「Hermes」と、米インテルが2007年5月に発表した新Centrino Duo(開発コード名:Santa Rosa)を採用した堅牢ノートパソコン「N13i」を展示している。

 Hermesは、きょう体前面をゴムなどで覆うことで耐衝撃性と防塵防滴性を確保している。耐衝撃性は米国防総省の定めるMIL-STD-810F規格をクリアしており、120cmの高さから落としても壊れない。防塵防滴性ではIP54等級となっており、全方向からの水しぶきからきょう体を守る設計としている。CPUは台湾VIA Technologies製の低消費電力品である「C7-M」を採用。防滴性確保に欠かせないファンレス・密閉構造と、CPUの放熱設計を両立している。ディスプレイは7型で、蛍光管バックライトとLEDバックライトのいずれかを選択可能にする。展示品はHDDを内蔵しているが、「高い耐衝撃性を求めるユーザーに向け、SSDも選択可能としたい」(説明員)。オプションとして、カードリーダーやGPSモジュールなどをきょう体上部に取り付け可能だ。

 N13iは、13.3型液晶ディスプレイを採用したCore 2 Duo内蔵のノートパソコン。松下電器産業の「TOUGHBOOK CF-30」と外観が似ているが、ディスプレイを横方向に回転可能な2軸ヒンジを採用している。MIL-STD-810F規格とIP54等級に加え、ノイズ耐性を示すMIL-STD-461E規格もクリアしている。IEEE 802.11a/b/g準拠の無線LAN、Bluetooth、HSDPA方式の通信モジュールを内蔵する。

 同社では両製品について、2007年8月末~9月初頭にかけてサンプル出荷を開始。11月ころをめどに量産出荷を始める計画だ。「堅牢ノートの分野で後発であることを逆に生かし、最新の機能・性能を取り込んでいく。松下電器産業などの先行メーカーに対しては価格面で違いを出し、ユーザーにメリットを提供していきたい」(説明員)としている。自社ブランドで供給するほか、ほかのパソコンメーカーへODM/OEM供給もする。自社ブランドでの販売価格は、「Hermesは標準構成で700米ドル前後、N13iは同3000米ドル以下を考えている」(説明員)という。