「PD-S690」。重さ345gと軽く、片手でも楽に持ち運べる
「PD-S690」。重さ345gと軽く、片手でも楽に持ち運べる
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内部に使用しているレンズは内製だという
内部に使用しているレンズは内製だという
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 台湾Hon Hai Precision Industry(FOXCONN:鴻海精密工業)は、光源にLEDを用いたデータプロジェクターの新製品「PD-S690」を、台湾・台北市で開催中の「COMPUTEX TAIPEI 2007」に出品している。既に2007年第1四半期に量産出荷を始めており、価格は699米ドル前後という。

 重さ345gと軽く、消費電力も30Wと低い。0.55型DMD(Digital Micromirror Device)を用いたDLP方式で、パネル解像度はSVGA(800×600ドット)。輝度は30ルーメン、コントラスト比は1000:1。アナログRGBやS映像、コンポジット映像といった入力端子に加え、SDカードスロットを備えており、いわゆるPCレスのプレゼンテーションが可能だ。内蔵バッテリー使用時の連続駆動時間は2時間。

 プロジェクターの光源は、現時点では水銀ランプを使うことがが圧倒的に多い。光源にLEDを用いたプロジェクターは、現時点では光量が不足するといった課題があるものの、消費電力の低減や発熱の減少、きょう体の小型軽量化、ランプの長寿命化などが期待でき、複数のメーカーが研究を始めている。これまでに韓国サムスン電子、東芝、三菱電機などが製品を投入している。

 FOXCONNの説明員によると、「2年前にも製品を開発したことがあり、今回の製品が2機種目になる。従来製品の輝度は15ルーメンだったが、新製品は30ルーメンと倍増させた」という。同社では、LEDの性能改善の動向を見ながら、今後も製品開発に取り組んでいくとしている。