米Mainsoftは米国時間6月6日,.NET開発者向け開発ツールの新版「Mainsoft for Java EE 2.0」をリリースした。このツールは,これまで「Visual MainWin for J2EE」と呼ばれていたもの。.NETで開発したアプリケーションが,コードを人手で修正しなくても,LinuxやそのほかのJava対応プラットフォームで動作可能となる。

 Mainsoft for Java EEは,Linuxで動作する.NET互換環境を開発しているオープンソース・プロジェクト「Mono」とのコラボレーションによって誕生した。新版では,「Visual Studio 2005」の統合開発環境(IDE),「.NET Framework 2.0」,「ASP.NET 2.0」のコントロールなどのサポートを追加している。

 Mainsoft for Java EE 2.0は,「Developer Edition」「Enterprise Edition」「Portal Edition」の3つのバージョンを用意する。個人および少人数の開発グループ向けDeveloper Edition(別名「Grasshopper 2.0」)は,開発およびランタイム・ライセンスが無料。ASP.NET 2.0の認証などの.NET 2.0の機能や,マスター・ページ/ログイン/ウィザード/テーマといったASP.NET 2.0コントロールなどを使ったWebプロジェクトを作成できる。複数プラットフォームに対応するために,Java対応のオープンソース・リレーショナル・データベース(RDB)エンジン「Apache Derby」をバンドルする。

 企業開発者向けEnterprise Editionは,IBMの「WebSphere Application Server」およびオープンソースのWebサーバー「Tomcat」の統合開発をサポートし,JBossやBEA WebLogicといったJava EEサーバーに対応できる。Portal Editionでは,IBMのポータル・サイト構築ソフトウエア「WebSphere Portal」などのポータルを,ASP.NET 2.0アプリケーションやサービスとともに,フロントエンドのSOA(サービス指向アーキテクチャ)に統合できるようになるという。

発表資料へ