WM6の主な強化点は,メール機能の強化,インターネット機能の強化,セキュリティ機能の向上の3点である。
メール機能については,HTMLメールの対応やMS Office 2007形式のファイルのサポート,サーバーと連携したメールの保護機能などを追加した。インターネット機能については,メッセンジャーやHotmailなどWindows Liveサービスへの対応や(写真1),ブラウザのAjaxやJavaScript機能のサポートが強化点として挙げられる。
またセキュリティ機能については,WM6端末をシン・クライアント端末のように扱えるリモートデスクトップ機能や,メモリーカード内のデータの暗号化機能などを強化した。
さらにWindows Mobileのホーム画面である「Today画面」に検索窓を配置し,直接ネット検索が可能になるなどの改良も加えている(写真2)。
またWM6は,細かな仕様の違いによって三つのラインアップを用意している(写真3)。データ通信を中心とする端末向けでタッチスクリーン機能に対応した「Professional Edition」と,音声通話中心の端末向けでタッチスクリーン機能を省いた「Standard Edition」,ProfessionalからIP電話機能などを省いた「Classic Edition」の3タイプとなる。
日本国内のWM6搭載機種としては,現時点では,ソフトバンクモバイルから台湾HTC製の「X02HT」(写真4,関連記事)と東芝製「X01T」の2機種,ウィルコムから1機種(シャープ製,関連記事)が登場予定となっている。ソフトバンクモバイルのX02HTはStandard Edition,X01TはProfessional Edition,ウィルコムから発表予定のシャープ製端末はClassic Editionを搭載しているという。
アーリー・アダプター層からより広いユーザー層へWM端末を訴求
![]() 写真5●マイクロソフトの佐分利ユージン ビジネス&マーケティング担当執行役常務 [画像のクリックで拡大表示] |
WM6搭載端末は,現時点で国内でアナウンスされているのは3機種のみだが,佐分利執行役常務は「年内に国内で2桁の機種数は見込んでいる」と発言。機種数の面でも昨年以上にWindows Mobileに力を入れていく方針を示した。