写真1●専用の機材をつけることなく,五つの赤外線センサーで視線の動きを計測する
写真1●専用の機材をつけることなく,五つの赤外線センサーで視線の動きを計測する
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写真2●視線の動き,滞留ポイントが番号や丸の大きさで把握できる
写真2●視線の動き,滞留ポイントが番号や丸の大きさで把握できる
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写真3●視線が集まったポイントだけを表示させることも可能だ
写真3●視線が集まったポイントだけを表示させることも可能だ
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 NTTデータキュビットは,2007年6月6日から開催されている「NET Marketing Forum」の展示コーナーにおいて,ユーザーがサイトを見る際の視線の動きを視覚的に把握し,分析できる「アイトラッキング」のデモを実演している。

 アイトラッキングは直径約2cmの五つの赤外線センサーを用いて,眼球の白目,黒目の境目を検知し,視線の動きをとらえる仕組み。被験者は最初にキャリブレーションが必要だが,機材を装着せずに計測できる(写真1)。

 「サイトからダウンロードボタンを見つける」といった課題を提示し,その課題に対して被験者が実際にマウスを動かし操作する。配置や配色,文字の大きさなど様々な要因がWebサイトのユーザビリティを低下させるという。

 実際にITproのWebサイトの画面をアイトラッキングで計測をしてもらった。視線の動きが番号によってわかり,視線が止まった場所は丸で表示され,止まった時間によって大きさが変わる(写真2)。視線が集まったポイントだけを表示することも可能(写真3)。「一般的に画像はやはり視線が集まる傾向がある」(NTTデータキュビットのコンサルティング本部Webユーザビリティ担当の三上慎一氏)というように,確かにニュース記事の写真には視線が多く集まる傾向が見て取れる。通常は3人ほどの被験者で計測するという。

 アイトラッキングは同社が展開しているWebサイトのユーザビリティコンサルティングで行う調査の一つ。このほかにも専門スタッフによって約200項目を一つひとつチェックする「ヒューリスティック評価」,Webサイトの利用者に近い属性の被験者によって問題点を洗い出す「ユーザテスト」がある。

■変更履歴
公開当初,「6月7日から開催」としていましたが,「6月6日から」の誤りです。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2007/06/06 17:00]