写真1●モバイルWiMAX対応のデータ通信カード「WIXS-140」
写真1●モバイルWiMAX対応のデータ通信カード「WIXS-140」
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写真2●外線部分がモバイルWiMAX対応になったブロードバンド・ルーター「WIXS-141」(手前)と,固定無線用途のIEEE 802.16-2004に対応した「WIXD/S-IDU」(奥)
写真2●外線部分がモバイルWiMAX対応になったブロードバンド・ルーター「WIXS-141」(手前)と,固定無線用途のIEEE 802.16-2004に対応した「WIXD/S-IDU」(奥)
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 無線関連機器のOEM(相手先ブランドによる生産)を手がける台湾Gemtek Technologyは,台湾・台北市で開催中の「COMPUTEX TAIPEI 2007」でモバイルWiMAXの規格であるIEEE 802.16e-2005に準拠したデータ通信カード(写真1)や,屋内設置用ルーター(写真2手前)などを出展している。

 モバイルWiMAX対応のデータ通信カード「WIXS-140」は,PCカード型でノート・パソコンなどでの利用を想定した製品。複数種類あるモバイルWiMAXのプロファイル(実装仕様)のうち“3A”をサポートする。3Aとは,周波数帯は2.496G~2.69GHzで,帯域幅は5MHzと10MHz,通信方式にTDD(time division duplex)を使うプロファイルである。

 屋内設置用ルーター「WIXS-141」は,いわば外線部分がモバイルWiMAXになったブロードバンド・ルーターである。WIXS-140と同じく,モバイルWiMAXのプロファイルは3Aに対応する。この3Aのプロファイルの周波数帯は,日本で5月15日に総務省が公表した広帯域移動無線アクセス(無線ブロードバンド)システムの免許方針案(関連記事)における2.5GHz帯も該当する。

 そのほか,固定無線用途のIEEE 802.16-2004に対応した「WIXD/S-IDU」(写真2奥)も展示している。上記2製品と異なり既に出荷済みで,FTTHやADSLの敷設が難しい地域で,無線によってブロードバンド回線を利用する際などに使う。

 Gemtekの説明員によると,今回展示したモバイルWiMAX製品は米国,カナダ,ヨーロッパ市場をターゲットにしており,米国の通信事業者であるSprint Nextelが採用するという(関連記事)。