米Microsoftは米国時間6月5日,フロリダ州オーランドで開催中の「TechEd 2007」にて,Windows Vistaへの移行を支援するツールやサービスを発表した。

 同日発表されたツールは,データ暗号化ツールキット「Data Encryption Toolkit(DET)for Mobile PC」,アプリケーションの互換性検証や運用管理を支援するツール群「Microsoft Desktop Optimization Pack(MDOP)for Software Assurance」のWindows Vista対応コンポーネント,Windows Vista Enterprise Editionの仮想化環境におけるソフトウエア検証プログラム「Virtual Hard Disk(VHD)Test Drive Program」など。

 DET for Mobile PCは,企業のモバイル・パソコン上にあるデータを保護するとともに,暗号化の導入,設定,管理を支援するためのガイダンスとツールを提供する。「Windows BitLocker Drive Encryption」や「Encrypting File System」を使ってデータ保護戦略を最適化する方法を示すほか,セキュリティ分析,プランニング,実装ガイド,EFSアシスタント・ツールキットなどを提供する。

 MDOP for Software Assuranceは,企業による動的なITインフラの構築を支援するためのデスクトップ管理技術のセット。Vistaに対応するようにアップグレードされたコンポーネントも含め,「SoftGrid Application Virtualization」「Advanced Group Policy Management」「Inventory Service」「Desktop Error Monitoring」が2007年7月1日より利用可能となる。

 VHD Test Drive Programは,VistaのEnterprise Editionを評価するためのプログラム。仮想化環境においてパートナ企業のソフトウエアを検証できる。ユーザーは,MicrosoftのVirtual LabsWindows Vista Test Driveを通じて,オンラインでVistaを試すこともできるという。

 このほかにも,Vistaにおけるアプリケーションの互換性チェックする「Application Compatibility Factory(ACF)」という提携プログラムでは,2006年秋の設置以降,Hewlett-Packered(HP),HCL Technologies,Infosys Technologies,TATA Consultancy Services,Satyam Computer Services,Wipro Technologiesの6社が加わったことを明らかにした。

発表資料へ