ソフトウエア開発・販売の蒼天とフロンティア・ドメインは6月5日、両社のパソコン管理ソフトの相乗効果を狙い、業務提携すると発表した。蒼天が販売するパソコンのログを収集するクライアント管理ソフト「LogVillage」と、フロンティア・ドメインが販売するネットワーク端末管理ソフト「NETMETRIX Enterprise Edition」を、共同で販売するというもの。2つのソフトは、共通の管理画面で操作可能になる。管理用のサーバーにソフトをインストールすれば、個々のパソコンにソフトをインストールする必要がない。7月に販売を開始する予定だ。

 提携の狙いについて、蒼天の芦辺多津治代表取締役は、「LogVillageのユーザーから、管理対象のパソコンだけでなく、不正持ち込みのパソコンなどにも対応できるようにしてほしいという声が多くあった。NETMETRIX Enterprise Editionと一緒に販売することで、そのような問題を解決できる」と話す。企業だけでなく、大学などでの使用も想定している。

 両ソフトの特徴は導入や管理の容易さだ。管理用サーバーだけにソフトをインストールすればよいため、個々のパソコンにソフトをインストールする場合に比べ、導入時間の短縮が図れる。運用管理者はサーバー側のソフトだけを見れば済むため、管理の負担が少ない。パソコンのCPUに負荷がかかることもないという。

 コストに関してフロンティア・ドメインの高橋寿仁代表取締役は、「他社の同等の機能を持つ製品で、個々のパソコンにソフトのインストールが必要なタイプのものと比べて、だいたい5分の1のコストで導入が可能」と話す。

 現在、LogVillageのユーザーは約100社、NETMETRIX Enterprise Editionのユーザーは210社である。蒼天の芦辺代表取締役は、「それぞれのソフトを利用しているユーザーの半数以上が、もう一方のソフトも導入すると予想している」と話す。価格は、1拠点で500端末を管理する場合で約360万円。2007年度は500社での導入を目指しており、「年率で50%以上の成長を狙っている」(蒼天の芦辺代表取締役)という。販売パートナーは、ソフトバンクBB、住商情報システムなど5社。