米Yahoo!は米国時間6月4日,検索広告プラットフォーム「Panama」向けのAPIを無償公開するプログラム「Yahoo! Search Marketing Commercial API Program」を発表した。広告主や開発者,広告代理店,技術プロバイダなどは,Yahoo!の検索広告技術をベースにしたツールやアプリケーションを手軽に構築できるようになる。

 Panamaは同社が昨年12月に一般提供を開始した検索広告プラットフォーム(関連記事)。ターゲットにしたい顧客の地理情報,キーワード,予算などを設定して,検索広告用アカウントを作成できる。また今年の2月からはキーワードの入札価格に加え,広告品質も評価する新ランキング・モデルを導入している(関連記事)。

 また同プログラムでは,さまざまな付加価値サービスも有料で提供する。Yahoo!サービスの広告主を顧客とする広告代理店や技術プロバイダが,Yahoo!の検索広告製品ロードマップにおける洞察を深め,APIを最大限活用できるよう支援する。

 同プログラムは「Basic」「Advanced」「Elite」の3レベルを用意する。

 Basicは,小規模広告代理店や新興技術会社向け。Panamaへの無償アクセスと技術サポートを提供する。Advancedは,中規模広告代理店あるいは急成長する技術企業向け。Basicの内容に加え,専門の技術アカウント管理サポート,サービス品質保証などを提供する。Yahoo!のパートナ・アプリケーション・ディレクトリへの登録が可能。またEliteは,大規模広告代理店および主要技術企業向け。BasicとAdvancedの内容に加え,定期的な企業レビュー,製品審議会,ロードマップ調整を介したリソースやブランドの利用が可能になる。共同マーケティング活動も提供する。

 同社のAdvertiser&Publisher Group責任者のSusan Decker氏は,「当社は第三者の開発と達成を積極手に後押しする。それが,オンライン広告業界の将来的成長にきわめて重要だからだ」と述べた。

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