米MicrosoftとLinuxディストリビュータの米Xandrosは,WindowsとLinuxの相互接続に向け,技術/事業/マーケティング/特許に関する契約を結んだ。両社が米国時間6月4日に明らかにしたもの。契約期間は5年間だが,金額など詳細な条件については公表していない。

 この契約により,XandrosはWindowsとLinuxのクロス・プラットフォーム管理/相互接続ツールの提供などが可能となる。対象とする5分野の概要は以下の通り。

・システム管理の相互接続:XandrosはMicrosoftと協力し,サーバー管理ツールの次期「Microsoft System Center」および「Xandros Systems Management」向けとして,クロス・プラットフォーム環境対応の管理機能を提供する。Webサービス仕様Web Services Management(WS-Management)のプロトコル群をクロス・プラットフォーム管理ツール「Xandros BridgeWays」に実装するほか,各種システム管理技術の標準化活動でも協調する

・サーバーの相互接続:XandrosはMicrosoftからサーバー通信プロトコルのライセンスを取得し,「Xandros Server」の「Windows Server」相互接続機能を強化する

・オフィス文書の互換性確保:Xandrosは,オフィス・アプリケーション向け文書ファイル・フォーマットOpen XMLOpen Document Format for Office Applications(OpenDocument/ODF)間の互換性確保に向け,オープンソースの変換ツール作成でMicrosoftに協力する。またXandrosは,次期「Xandros Desktop」に変換ツールを搭載する

・特許使用許諾:MicrosoftはXandros製品を利用している顧客に対し,Microsoft特許の使用を認める

・販売/マーケティング支援:両社は販売/マーケティング活動で相互に協力する。またMicrosoftは,Xandrosのサーバー/デスクトップ向け製品を推奨Linuxディストリビューションとして顧客に紹介する

 Microsoftとの契約について,XandrosのCEOであるAndreas Typaldos氏は次のように述べる。「クロス・プラットフォーム環境のデータセンターは,実際に存在している。発展していく顧客の要求に応えるために,ベンダーは知的財産の共有,相互接続しやすいソリューションの開発,馴染んでいて使いやすい管理ツールの提供といった行為に対し,価値を見いだす必要がある」。

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