米Oracleは米国時間6月1日に,ドイツのSAPに対して起こしている訴訟で,サンフランシスコの連邦地方裁判所に「First Amended Complaint」と題する訴状を提出し,著作権法違反と契約違反の申し立てを追加した。

 Oracleは今年3月,同社プロプライエタリ・ソフトウエアのコードなどを不正入手したとして,SAPと同社米国法人SAP America,および子会社TomorrowNow,さらに50人のSAP従業員を提訴した(関連記事)。Oracleによると,SAPはOracleのカスタマ・サポート・システムへの「組織的な不正アクセスを実行」し,多数のソフトウエアおよびサポート関連著作物のコピーを入手したという。Oracleは,SAPの行為がコンピュータ詐欺や不正アクセスに関する連邦法とカリフォルニア州法に抵触するほか,予測される将来の経済利点に対する故意の妨害行為,不公正競争,民事謀議にあたると主張した。

Oracleは今回の訴状提出により,著作権法違反と契約違反も追及。米メディアの報道(internetnews.com)によると,Oracleは,TomorrowNowが不正入手したドキュメントなどのロゴを差し替えたと指摘している。

 なおSAPはOracleの追加申し立てに対して,7月2日までに回答する予定。

[発表資料(Oracleのプレス・リリース)]
[発表資料(SAPのプレス・リリース)]