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「不公平性よりも不透明性が問題」,総務省のモバイルビジネス研究会

榊原 康=日経コミュニケーション 2007/06/01 日経コミュニケーション
写真●モバイルビジネス研究会の第7回会合の様子
写真●モバイルビジネス研究会の第7回会合の様子
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 総務省は5月31日,これからの携帯電話のビジネスモデルを議論する「モバイルビジネス研究会」の第7回会合を開催した(写真)。この研究会では,携帯電話端末の販売奨励金やSIMロックの是非,MVNO(仮想移動体通信事業者)の促進策などを検討している。

 今回は前回(関連記事)と同様,野村総合研究所の北俊一構成員が「ユーザー間の不公平性に関する考察およびモバイル市場における新市場創造への期待」と題するプレゼンテーションを実施した。

 北構成員によると,これまでの議論では「携帯電話端末には販売奨励金が投入されているので,頻繁に買い換えるユーザーとそうでないユーザーの間で不公平性がある」というものだった。しかし,実際はそれだけではないという。

 不公平の度合いは,機種変更の頻度だけでなく,利用料金や機種変更時の購入機種などによっても状況が変わってくる。例えば利用料金の高いユーザーは,短い期間で事業者が基本料や通話料で販売奨励金を回収できる。しかし,その後も,ほかのユーザーと同じ料金体系が適用されるので損していることになる。また型落ちや1円端末を購入するユーザーは,新機種を購入するユーザーよりも多くの販売奨励金を得て恩恵を受けているといえる。

 これらの点を踏まえて総合的に判断すると,「最も販売奨励金の恩恵を受けているのは,毎月の利用料金が低く1円端末などの格安機に頻繁に買い換えるユーザー」(北構成員)となる。逆に最も恩恵を受けていないのは,毎月の利用料金が高く販売奨励金の少ない最新端末を長期間利用するユーザーである。

 確かにこれらのユーザーの間では不公平があるが,極端に恩恵を受けている/受けていないユーザーの割合は全体の2~3%程度に過ぎない。「問題の本質は,ユーザーが『自分が恩恵を受けているかどうか分からない』という不透明性にある。少数のユーザーの不公平性を是正する以前に,現行の販売モデルを『見える化』『透明化』することが重要」と主張した。

 加えて,多様な販売モデルの導入と,MVNO促進による新たな市場の創出が重要と力説する。前者は「すべての事業者が2年間の割賦販売だけを導入すれば,端末の買い替えサイクルが伸び,販売台数が減少して端末メーカーや販売代理店の経営に大きな影響を及ぼす。しかし,割賦回数の選択制やリボルビング払いなど多様な販売モデルを導入することで,透明性を確保しながら販売台数を維持,向上できる可能性がある」(北構成員)。

 MVNOの促進による新たな市場創出については,携帯電話以外の多様な端末(ユビキタス端末)で2台目,3台目の市場を作り,モバイル市場全体を活性化させること。この実現には「多様なMVNOの登場が必要」とまとめた。

販売奨励金の一部を接続料に算入している事業者も

 事務局(総務省)からは携帯電話事業者における販売奨励金の会計上の扱いとSIMロックの現状について説明があった。

 販売奨励金は主に,端末の販売を促進するための「端末販売奨励金」と,通信サービスの契約の締結,維持を目的とした「通信サービス販売奨励金」の2種類がある。

 名称や内容は事業者ごとに異なるが,さらに以下のような細かい分類がある。端末の機種変更時に払う「機種変更奨励金」,サービスの新規契約時に払う「新規成約奨励金」,オプション・サービス契約時に払う「オプション獲得奨励金」,1カ月間で獲得した回線契約数に応じて払う「契約獲得数奨励金」,新規契約の獲得後に一定期間払う「契約継続奨励金」などである。これらの販売奨励金は電気通信事業営業損益の営業費として会計処理しているという。

 販売奨励金と接続料の関係も一部明らかになった。事業者の名称は出さなかったが,販売奨励金の一部をネットワークの維持・拡大に必要なコストとして接続料原価に算入している事業者があれば,販売奨励金を接続料原価に全く算入していない事業者もあり,各社で対応が異なるという。

 SIMロックの現状は以下の通り。W-CDMA方式のNTTドコモとソフトバンクモバイルはすべてのW-CDMA端末にSIMロックの機構を搭載しており,特定事業者のSIMだけを利用できる事業者ロックをかけている。同一事業者内であれば端末を変えても,一部のDRMコンテンツを除き,多くのコンテンツやサービスを継続利用できる。W-CDMA方式の事業者間で端末を変えた場合は,3GPPの標準に準拠した端末であれば,音声,ショート・メッセージ・サービス(SMS),テレビ電話の利用が可能とする。一方,CDMA2000方式のKDDIはCDMA 1X WIN端末がSIMロックの機構を搭載しており,同一事業者内でも端末を変更できないユーザー・ロックがかかっている。

 このほか,事務局が主要論点の2次案を提示したが,時間の都合で十分な議論ができないまま終わった。次回会合は6月28日を予定。

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