オープンソース・プロジェクトFedora Projectは,Linuxディストリビューションの最新版「Fedora 7」を公開した。同プロジェクトを運営する米Red Hatが米国時間5月31日に明らかにしたもの。Fedora ProjectのWebサイトから無償でダウンロードできる(関連記事)。

 Fedora 7はカスタマイズ機能を搭載し,必要なモジュールだけで構成したシステムの構築が容易になった。Red Hatでは「個々の要件に応じたアプライアンス作成作業が,大幅に簡素化する」としている。

 データCDやDVDメディア,USBストレージ・デバイスなどにブート可能なシステムを作ると,ハード・ディスク装置にインストールすることなくOSを利用できる。またFedora 7には,仮想化ソフトウエアXenに加え,カーネル・ベースの仮想化マシン(KVM)およびQemuという仮想化技術も搭載した。

 なおFedora Projectは,Fedora 7から開発体制を変える。これまでRed Hatの従業員のみが中核部分の「Fedora Core」を管理し,コミュニティ・メンバーは付加パッケージの「Fedora Extras」だけしかメンテナンスできなかった。Fedora 7よりこの制限を撤廃し,すべてコミュニティに解放する。

 米メディア(internetnews.com)によると,旧版の「Fedora 6」は2006年10月に公開して以来,2007年3月までに200万件の導入実績があるという。

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