米Beatnikは中国で現地時間5月29日に,既存の第2.5世代(2.5G)携帯電話ネットワークでも低コストでフルトラックの音楽配信が可能な技術を発表した。「同様の品質のエンコーディングと比べて10分の1まで圧縮できる」(同社)。

 同技術により,多くの音楽をモバイル・デバイス上に保存できるほか,より高速なダウンロードと再生が可能となる。また,同技術を用いたアプリケーション「Beatnik Mobile Music Player」は,購入前の試聴や着信音インストールなどの機能が付いたプレイリストおよび楽曲のブラウジングに対応する。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,同技術では,楽曲の同一要素あるいは反復するサウンドを1回の複製で圧縮ファイルに収める。携帯電話上で再生中に,そのサウンドは正しい位置で復元される。

 Beatnik最高販売責任者のJeremy Copp氏は,「低価格携帯電話へのフルトラック配信を可能にすることで,音楽サービスを提供できる市場が2倍に広がる」と述べる。「フルトラックの音楽ダウンロードはハイエンド機種でしか行えなかったが,(当社の技術により)ネットワーク事業者やコンテンツ・サービス事業者は,最も音楽を購入する可能性が高い大衆市場に音楽サービスを展開できる。インドや中国,中南米,東欧の超低価格モデル市場で事業機会を広げることが可能だ」(同氏)。

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