ウイルスが仕込まれたキー生成ツールの例(Sophosの発表資料から引用)
ウイルスが仕込まれたキー生成ツールの例(Sophosの発表資料から引用)
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 セキュリティベンダーの英ソフォスは2007年5月29日、ウイルスが仕込まれたキー生成ツール(キージェネレーター)を確認したことを、同社の公式ブログで明らかにした。

 キー生成ツールとは、ソフトウエア製品のシリアル番号を生成するツールのこと。当然、違法なツールであるため、ウイルス対策ソフトの多くは、キー生成ツールをウイルスの一種として検出・駆除する。

 今回確認されたのは、“本物”のウイルスが仕込まれたキー生成ツール(図)。実行すると、Adobe Photoshop CS3のシリアル番号を生成するというプログラムとウイルス(ボット)が生成され、パソコンにインストールされる。

 ウイルスがインストールされると、そのパソコンは、攻撃者(ウイルス作者)に自由に操作されるようになる。具体的には、パソコン中のファイルを盗まれたり、迷惑メールなどの踏み台にされたりする。

 キー生成ツールにウイルスが仕込まれるケースは今回が初めてではない。数年前から、セキュリティベンダー各社が報告している。そもそも違法なツールであり、ウイルス作者のターゲットにもなりやすい。インターネットで見つけても、手を出すべきではない。

英Sophosの発表情報