米映画協会(MPAA)は,日本で「映画の盗撮の防止に関する法律案」が成立したことについて称讃のコメントを米国時間5月24日に発表した。「日本政府による同法案の承認は,世界中の映画業界にとってひとつの勝利だ」(MPAA)。

 映画の盗撮の防止に関する法律案は,盗撮による映画の複製物が多数流通し,映画産業に多大な損害を与えていることから,映画の盗撮を取り締まることで映画文化の振興および映画産業の健全な発展に寄与することを目的としている。

 同法案では,映画館などで有料上映中の映画の録画および録音(盗撮)に対して「私的使用目的による複製」を認める規定を適用せず,いかなる目的であってもその行為を禁止する。罰則として10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金,あるいは両方を科すことを定めている。なお,日本国内における最初の上映日から8カ月以内の作品を対象にする。

 同法案は,5月9日に衆議院経済産業委員長が提出,5月10日に衆議院本会議を通過し,5月23日に参議院本会議で可決された。

[発表資料へ]