写真●システム障害による欠航、遅延を報告する全日空のWebページ
写真●システム障害による欠航、遅延を報告する全日空のWebページ
[画像のクリックで拡大表示]

 5月27日未明から、全日本空輸の国内線において、予約搭乗手続きや手荷物管理を担当するチェックイン・システムに障害が起きていた問題は、「ホスト接続システム」の入れ替えが原因だった(関連記事1同2)。ホスト接続システムは、チェックイン・システムが稼働するメインフレームと約1万台の操作端末を接続するためのものである。

 同社は24日までの約2週間で、合計6系統あるホスト接続システムのうち、3系統のハードウエアを更新していた。その更新した3系統が今日の始発便から性能劣化し、「情報が詰まった状態になった」(広報室)という。原因を調査する一方、同社は午後3時半、更新した3系統を古いシステムに戻すことでシステムを復旧させた。更新したホスト接続システムが性能劣化した詳細な原因は、「いまだ調査中」(同)だ。

 午後6時からは運航を再開したが、機材繰りの影響で一部は遅延や欠航が続く見通し(写真)。同時刻時点で欠航は122便で、影響人数は1万9500人。1時間以上遅延したのは176便で、2万2400人に影響が出た。なお、チェックイン・システムが稼働するメインフレームの処理量は、1日最大650万トランザクションである(関連記事)。

→【詳報】全日空システム障害はデータ滞留が焦点に、通信機器は前日に兆候も