サイボウズのグループ会社であるサイボウズ・メディアアンドテクノロジー(以下、サイボウズMT)は、シンクライアントを前提としたホスティング・サービス「リモートスタイル」の提供を7月1日から開始する。WordやExcelといったアプリケーション・ソフトを月単位で契約し利用できるメニューを用意したのが特徴だ。

 WordやExcelなどソフトウエアのライセンス料は、ユーザー数に合わせて月単位で支払う。ユーザー数が頻繁に増減する企業の場合、状況に合わせて毎月見直せるので、余分な料金を支払わなくて済む。

 加えてサイボウズMTは、同社のシンクライアント端末「Nexterm TN50」のレンタル・サービスも用意。シンクライアント端末とソフトウエアを一括して借りることで、建設現場など期間限定で事務所を構える企業が、オフィスのIT環境を手軽に構築できる。

 ホスティングのサーバーにはマイクロソフトのWindows Server 2003を採用した。サーバーへのアクセスは、シンクライアント端末のほか、利用企業が既に所有しているパソコンのターミナル接続機能を使うこともできる。

 オプション・メニューに用意するソフトウエアは、マイクロソフトの「Office(Word2003、Excel2003、PowerPoint2003、Access2003など)」とサイボウズのグループウエア・ソフト「Office6」。メール・サーバーのオプションも今後用意する予定だ。利用企業が既にライセンスを所有しているWordやExcelがある場合は、それらをサーバーにインストールして使用することも可能だ。オプション以外のソフトウエアのインストールもできるが、その場合は利用企業が別に用意する必要がある。

 サーバー機能だけを利用する基本サービスの場合、10ユーザーで初期費用13万円、月額5万円。シンクライアント端末のレンタルや、マイクロソフトのOffice製品、グループウエアのサイボウズOffice6など、通常業務で利用する主なオプションを含めると、10ユーザーで初期費用が約25万円、月額約20万円で提供する方針だ。最低利用期間は3カ月。1台からでも利用でき、契約後に台数を増減することも可能だ。

 同社は今後200社以上の契約を目指し、「10~50人程度の小規模な企業でも、安価に利用できるようにしたい」(サイボウズMTの土屋継代表取締役社長)という。
 
 リモートスタイルは、サイボウズMTとさくらインターネットが協業して提供する。サーバーの管理・運用をさくらインターネットが、貸し出す端末の管理・運用をサイボウズMTが担当する。