写真1●アップロード・ファイルを選択しているところ<br>Javaアプレットで実現されており,複数のファイルを同時に選ぶことができる。
写真1●アップロード・ファイルを選択しているところ<br>Javaアプレットで実現されており,複数のファイルを同時に選ぶことができる。
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写真2●ダウンロード画面&lt;br&gt;Javaアプレットによって圧縮したファイルの伸張,エラー訂正などを行う。
写真2●ダウンロード画面<br>Javaアプレットによって圧縮したファイルの伸張,エラー訂正などを行う。
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 カナダのアンリミテック・ソフトウエアはInterop Las Vegas 2007で高速ファイル転送ソリューション「Files2U」を展示した。Webサーバーを介してデータを転送するソリューションで,独自のファイル転送プロトコルを実装したJavaアプレットを利用することで高速化しているのがポイントだ。

 まず,送信者がFiles2UがインストールされているWebサーバーにアクセス,受信者のメール・アドレスを指定し,パソコン上にある転送したいファイルを選択する(写真1)。アップロード・ボタンを押すと転送が始まり,Webサーバーにデータが保存されると同時に,受信者にWebサーバーのURLとトラッキング番号を記載したメールが送られる。受信者はそのURLのリンクにアクセスしてトラッキング番号を入力するとダウンロード用画面が現れ,ダウンロードが実行できる(写真2)。

 ここまでは,すでに提供されているファイル転送サービスと同じだ。違うのは,アップロード/ダウンロードに独自の転送プロトコルを実装したJavaアプレットを使う点である。FTPと比較して「50倍から100倍速い」(ジョン・ツカクゼウスキー社長)という。一般にFTPはTCPを使っているので,受信確認パケットをやりとりするための時間がかかる。Files2UのJavaアプレットでは受信確認をしないUDPを使い,ファイルを圧縮している。このため,遅延の大きい遠隔地とのやりとりに特に効果を発揮するという。信頼性は,「エラー訂正や再送処理のための機能を実装」(同氏)することで確保している。