図●サイオステクノロジーがサポートする42種類のオープンソース・ソフト(同社資料から作成)
図●サイオステクノロジーがサポートする42種類のオープンソース・ソフト(同社資料から作成)
[画像のクリックで拡大表示]

 サイオステクノロジーは5月24日、42種類のオープンソース・ソフトウエア(OSS)の有償サポート・サービスを6月1日から開始すると発表した。国内ベンダーでここまで多くのOSSをサポートするところはなかった。ユーザー企業は、OSからミドルウエアなど各種OSSを利用したシステムで、サポート窓口を一括できるようになる。同社の喜多伸夫社長は「ユーザー企業に対してOSSを使うことの“安心”を届けたい」と話す。

 サービス名は、「サイオスOSSよろず相談室」。LinuxやApache、Tomcat、MySQL、sendmailなど企業情報システムでよく使われるOSSを選択した(図)。アプリケーション・サーバーやDNSサーバー、プロキシ・サーバー、SSL実装なども対象にする。「OSSは星の数ほどあるが、企業情報システムで利用されると思われるOSSの8割以上はカバーできている」(喜多社長)。さらに42種類以外でもユーザーが望めば対応するという。

 サポートするOSSのバージョンは定めず、古いものも対象とする。ただし、古いものをユーザーが望んだときに、セキュリティ上に問題がある場合などはバージョンアップや仮想化環境上での稼働を勧めるという。

 価格は年間360万円から。この場合、5種類のOSSについて、平日の午前9時から午後5時までメールで質問を受け付ける。障害の場合、原因を解析して回避方法を提案する。ソースコードの調査や修正パッチの提供はオプションになる。ただし回答までの時間に期限はなく、同時に対応できる質問は1件まで。サポート対応時間の上限は1カ月当たり30時間だ。

 同社は初年度、30件の契約、3億円の売上高を目指す。大企業や公共系ユーザーを中心に営業する。昨年度はメニュー化してなかったものの、同様のサービスを提供し、10件で約1億円の売り上げがあった。