米Ciscoと米EMCのセキュリティ事業部門であるRSAは米国時間5月23日,ストレージ向け暗号化ソリューションを共同開発すると発表した。ストレージ・メディアに保存している医療記録や社会保障番号といったデータを暗号化し,暗号化キーをSAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)上で管理できるようにする。

 共同ソリューションでは,保存データの暗号化を可能にするCiscoの「Storage Media Encryption(SME)」と,暗号化キーのライフサイクル管理を行うRSAの「Key Manager」を組み合わせる。そして,SMEをCisco製品ベースのSANファブリックに統合することで,テープ・ドライブ,ディスク,VTL(仮想テープ・ライブラリ)など,複数のストレージ機器におけるデータの暗号化をシームレスに管理できるようにする。

 両社は,「ネットワーク・ファブリック上にあるデータの暗号化により,旧式のテープやディスクなど,ネイティブで暗号化機能を備えていないメディアに保存したデータのセキュリティを確保できるようになる」と説明する。

 米メディア(InfoWorld)によると,両社はまずテープ・ドライブ向けソリューションを提供する。その他のストレージ・デバイスには順次対応する予定。最初の製品出荷は2007年後半となる見通し。

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