楽天は5月17日,2007年第1四半期(2007年1月~3月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比7.2%減の484億3400万円,営業利益は同43.4%減の61億6800万円,経常利益は同34.9%減の72億8300万円,当期純利益は同41.1%減の21億6600万円だった。

 減収減益の理由は,信販子会社の楽天KCのクレジット事業譲渡や過去の債権流動化の影響,及び証券子会社の楽天証券の収益が低下したため。

 楽天KCについては,クレジットカード会員数は前年同期比24.0%増加し,カードショッピング売上高が同62.0%増となったものの,2006年11月にクレジット事業を譲渡したことで売上高が減少,引当の厳格化によって営業利益が減少した。この結果,当期のクレジット・ペイメント事業の売上高は前年同期比19.9%減の180億5500万円となり,3億4900万円の営業損失を計上した。

 また,楽天証券ホールディングスなどがオンライン証券取引事業を手がける証券事業についても,相場環境の変化や手数料引き下げなどが影響し,大幅に収益が悪化した。売上高が前年同期の119億4600万円から33.7%減少して79億2100万円となり,営業利益が同62億1900万円から78.3%減少して13億5100万円に落ち込んだ。前年同期は証券事業が最大の収益源だっただけに,グループにとって大きな打撃となった。

 2008年の通期業績見通しについては,予想が困難であるとして発表していない。