東京証券取引所の西室泰三社長
東京証券取引所の西室泰三社長
[画像のクリックで拡大表示]

 東京証券取引所は6月25日付で、情報化推進体制を改編する。システムの開発と運用を手掛ける現在の「開発運用部」を、開発担当の「IT開発部」と運用を担う「ITサービス部」に分割。開発運用部は廃止する。5月22日の記者会見で、西室泰三社長が明らかにした。

 狙いは、役割の明確化。開発運用部は現在、売買システム、清算システム、情報システムといった具合にシステム単位で内部の組織を分けている。これを、システム単位でなく開発と運用という仕事の単位で分け直す。そうすることで、本来なら運用担当者がすべき稼働中のシステムに対する修正作業を開発担当者が実施してしまうといった問題をなくす。西室社長は会見で、「開発担当と運用担当の責任範囲を明確にしていく」と述べた。

 システム企画を担当する「IT企画部」、品質管理やベンダー・マネジメントを推進する「品質管理部」は、引き続き存続させる。組織改編後は、新設する2つの部を含め合計4つの部が、「システム本部」の配下に並列で存在する格好になる。システム本部長は引き続き鈴木義伯常務取締役CIO(最高情報責任者)が務める。