米Microsoftは米国時間5月18日に,オンライン・マーケティング会社の米aQuantiveを買収する計画を明らかにした。aQuantive株式を1株あたり66.50ドルで買い取る。買収総額は約60億ドルにのぼる見込みで,すべて現金で支払う。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると,66.50ドルという金額は,5月17日のaQuantive株式の終値(35.87ドル)と比べて85.4%高い。 

 aQuantiveは1997年設立され,従業員は約2600人。広告ツール「Atlas」,広告サービス「DRIVEpm」,インタラクティブ広告代理業「Avenue A | Razorfish」などのブランドを展開している。

 Microsoftはこの買収により,インターネット全体に広がるプラットフォームを広告業界に提供するという同社戦略の拡大を図る。クロスメディア・プランニング,VoD,IPTVなどを対象にした次世代広告ソリューションの構築に取り組むという。

 買収取引は,Microsoftの2008会計年度上半期に完了する予定。aQuantiveは引き続きシアトルに本拠を置き,MicrosoftのOnline Services Businessの一事業として運営を継続する。

 ちなみにオンライン広告業界の買収統合では,米Googleが4月に米DoubleClickを買収する計画を明らかにしており,5月には英WPP Groupが米24/7 Real Mediaを買収することで最終合意に達したと発表した。また,米Time Warner傘下のAOLもオンライン広告事業の拡充を進めている。

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