新型CPU「Griffin(グリフィン)」(開発コード名)は、個々のコアの動作周波数や電圧を細かく制御する
新型CPU「Griffin(グリフィン)」(開発コード名)は、個々のコアの動作周波数や電圧を細かく制御する
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「Puma(プーマ)」(開発コード名)は「RS780M」と「SB700」で構成する新型のチップセット
「Puma(プーマ)」(開発コード名)は「RS780M」と「SB700」で構成する新型のチップセット
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グラフィックス機能を切り替える「PowerXPress(パワーエクスプレス)」
グラフィックス機能を切り替える「PowerXPress(パワーエクスプレス)」
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 米AMDは2007年5月18日、次世代のモバイル向けのCPU「Griffin(グリフィン)」(開発コード名)および対応チップセット「Puma(プーマ)」(開発コード名)の概要を発表した。2008年半ばに投入するという。

 Griffinは、65nmの製造プロセス技術で製造するデュアルコアCPU。従来のようなデスクトップ向けCPUの改良版ではなく、モバイル向けに一から設計し直したという。最大の特徴は、電力を細かく制御できる点。処理の負荷に応じて、動作周波数は9段階、駆動電圧は5段階で切り替えられる。内蔵のメモリーコントローラーも改良。命令やデータの先読み機能を搭載し、パフォーマンスの向上を図った。

 一方のPumaは、バスインタフェースやグラフィックス機能を内蔵する「RS780M」と、周辺機器のインタフェースやサウンド機能を搭載する「SB700」で構成する。CPUとチップセット間は高速バス規格のHyperTransport 3.0で結ぶ。グラフィックス機能は専用チップを利用することも可能。「PowerXPress(パワーエクスプレス)」と呼ぶグラフィックス機能の切り替え機能を備えており、再起動なしで内蔵グラフィックスと外付けの専用チップとを切り替えられる。そのため、「描画負荷の高い場面では専用チップ」「バッテリー駆動時は低消費電力のチップセット」といった使い分けが可能だ。

 このほか、フラッシュメモリーをハードディスクキャッシュとして利用する「HyperFlash(ハイパーフラッシュ)」に対応。フラッシュメモリーを実装することで、パソコンの高性能化および省電力化が見込めるという。