米連邦通信委員会(FCC)は,米Appleの携帯電話「iPhone」を米国で販売することを承認した。iPhoneがFCCのテストに合格したため。FCCはテスト報告書(PDF書類)をWebサイトで公開している。

 米CNET News.comの報道によると,AppleがFCCから承認を受けたのは米国時間5月16日のこと。米国では電話などの通信デバイスは,有害物質を排出しないことを確認する基本的なテストを通過し,FCCが承認しなければ販売できない。

 FCCの認証作業は通常長い期間かかり,関連書類は公開される。AppleはFCCが公開した情報をもとにさまざまな噂が流れるのを避けるため,発売予定の6カ月も前にiPhoneを発表したと思われる。AppleはFCCに,iPhoneの画像を含む書類やユーザー・マニュアルを認証後45日間公開しないよう要請し,FCCはこれに合意したという(米InfoWorld)。

 Appleが2007年1月に「MacWorld 2007」で発表した内容によると,iPhoneは携帯電話とiPodの機能を併せ持ち,電子メールの送受信やネット・サーフィンが可能(関連記事)。3.5インチのワイドスクリーンを搭載し,ユーザーはタッチスクリーンを使って操作する。クアッドバンドのGSM/EDGE方式を採用し,Wi-Fi(802.11b/g)およびBluetooth 2.0(EDR)無線機能をサポートする。4Gバイトと8Gバイトモデルがあり,価格はそれぞれ499ドルと599ドル。出荷は米国が2007年6月,欧州が2007年末,アジアでは2008年を予定する。

 なお,テスト報告書に記載されている対応周波数帯は,GSM-850(824.2MHz~848.8MHz)およびPCS-1900(1850.2MHz~1909.8MHz)となっている。

[FCCのテスト報告書へ(PDF)]