日本システムウエア(NSW)の2007年3月期決算は、売上高が対前年度比9.6%増の337億1700万円となったものの、営業損失が13億2600万円、経常損失が17億3200万円、当期純損失が26億100万円の赤字決算となった。複数の赤字案件の顕在化や、連結子会社の業績低迷などが足を引っ張った。

 同社は2005年3月期、2006年3月期と2期続けて減収となるなど、ここ数年業績の低迷が続いていた。こうした経営環境下で過年度に受注した案件の一部が不採算化し、売上原価を約18億円押し上げた。また、連結子会社でEC(電子商取引)サイト構築などを手掛けるリンクマネージの業績低迷で、回収困難になった貸付金などの貸倒処理や、保有株式などの減損処理が発生した。

 赤字決算を受けてNSWは経営改革に着手しており、不採算案件の発生防止のためPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)などの機能強化に取り組むほか、事業の選択と集中、利益重視の業績管理などの施策を実施する。既に同様の施策を実施した同業他社に遅れをとった格好だが、多田修人会長兼社長は「業績低迷からの脱却が至上命令。聖域なき改革を断行する」としており、今期は売上高340億円、経常利益7億円を目指す。