「Wi-Fi CERTIFIED 802.11n Draft 2.0」のロゴマーク
「Wi-Fi CERTIFIED 802.11n Draft 2.0」のロゴマーク
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 無線LANの業界団体Wi-Fiアライアンスは2007年5月16日、次世代の無線LAN規格IEEE802.11nのドラフト2.0に対応した認証テストを始めると公表。相互接続性を検証し、テストをパスした製品に「Wi-Fi CERTIFIED 802.11n Draft 2.0」に対応した新しいロゴマークを与える。検証は6月末に開始する予定。

 11nのドラフト2.0は、次世代の無線LAN規格の暫定版。従来、Wi-Fiアライアンスは正式規格が定まってから認証テストを始めていた。ただ、11nはドラフト規格の段階で、複数の製品が登場。製品の先行発売による接続性の混乱を避けるため、ドラフト2.0での認証に踏み切った。

 同時に、相互接続性テストの基準機とする製品も公表した。アセロス・コミュニケーションズ、インテル、シスコシステムズ、ブロードコムなどが関連機器を提供する。インテルの無線LANボード「4965AGN」も含まれており、今後はドラフト2.0の認証ロゴを取得したノートパソコンも登場すると見られる。アセロスによると、この認定ロゴを搭載した製品は2007年後半の出荷となるという。

 IEEE802.11nは、実効速度が100Mbpsを超える新しい無線LAN規格。IEEE(電気・電子技術の標準化団体)が策定作業を進めている。2006年1月にIEEEが暫定版のドラフト1.0、2007年3月に、より正式規格に近いドラフト2.0を承認した。正式規格の策定は2008年後半から2009年になる見通し。