米Media Rights Technologies(MRT)と子会社のBlueBeat.com社は,米Microsoft,米Apple,米Adobe Systems,米Real Networksの4社がそれぞれのメディア・プレーヤでMRT製ソフトウエアの動作を不正に阻んだとして,連邦裁判所に提訴した。MRTが米国時間5月10日に明らかにしたもの。

 MRTは,デジタル著作権管理(DRM)技術で保護された音声コンテンツ用のリッピング技術を開発し,「X1 SeCure Recording Control」として提供している。同社では,「Windows Vista」「Adobe Flash Player」「Real Player」「iTunes」「iPod」などのソフトウエア/ハードウエアが,X1 SeCure Recording Controlの利用を故意に阻止したと主張する。

 「Apple,Microsoft,Real,Adobeは,米デジタルミレニアム著作権法(DMCA:Digital Millennium Copyright Act)の趣旨に反し,米国の知的財産所有者を尊重せず膨大な数の製品を提供し,積極的に当社の技術を使えないようにしている」(MRT)

 MTRとBlueBeatは連邦裁判所に4社を訴え,対象製品の製造/販売差し止めや,1製品当たり200~2500ドルの損害賠償を求めた。

 米メディア(CNET News.com)によると,X1 SeCure Recording Controlを利用すると,DRMで保護されている音声コンテンツでも再生時にリッピングできるという。また同メディアは,複数の法律関係者から得た「MRTが作り出したDMCAの解釈は,法廷で通じないだろう」とのコメントを紹介している。

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