米下院エネルギ商業委員会は,消費者の個人情報保護に関する2つの法案について米国時間5月10日に投票を行った。同委員会委員長のJohn Dingell氏が同日明らかにしたもので,「Securely Protect Yourself Against Cyber Trespass(Spy Act)」と「Social Security Number Protection Act」の強化の重要性を訴えた。

 米メディアの報道InfoWorldによると,両案とも可決され,数週間以内に下院全体の投票が行われる見通し。

 Spy Actは,個人情報の不正取得を目的としたプログラムをユーザーの許可無くインストールすることを禁じるほか,ユーザーの行動を監視するソフトウエアをダウンロードさせる場合には消費者の同意を求め,容易に削除する手段を提供することを義務づけている。

 今回の承認により,対象とするプログラムを拡大し,不正な個人情報取得の取り締まりをいっそう強化する。米連邦取引委員会(FTC)に同法の執行権限が与えられる。

 Social Security Number Protection Actは,社会保障番号の売買を禁止し,FTCの詐欺行為防止法に触れる売買行為を違法と定める。法執行,国家安全保障,公衆衛生および安全などや,信用査定会社が使用する場合を適用外とする詳細な項目が含まれる。各州法務局に執行権限が与えられる。

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