写真1 徳島大学・医療情報部の森川副部長
写真1 徳島大学・医療情報部の森川副部長
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写真2 タブレット方式の液晶ディスプレイで電子カルテを操作する
写真2 タブレット方式の液晶ディスプレイで電子カルテを操作する
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 徳島大学は同大学病院のネットワーク基盤を刷新し、検疫システムを全面的に導入した。未認証のパソコンの接続を防止して、ウイルスへの感染や不正アクセスなどのトラブルを排除する。電子カルテ・システムを導入するのが目的。2003年の後半から取り組み、今年の1月に導入を完了した。
 
 同大学医学部・歯学部付属病院医療情報部の森川富昭副部長は「患者の病歴など極めて重要な個人情報を扱うため、ネットワークの基盤から見直した。電子カルテを本格的に導入すると、ネットワークの停止が診療停止につながる」と背景を説明する(写真1)。LANのコア・スイッチを冗長化して、各フロアへの配線も2重化。ネットワークの稼働率を向上させた。

 徳島大学には25の医科診療科、4の歯科診療科、31の中央診療施設がある。この秋までに3つの外来診療に導入することで、電子カルテの全面展開が完了する。特徴はタブレット方式の液晶ディスプレイを採用したこと。ペンで患者の病状を書き込んだり、画像や動画を呼び出して提示できる(写真2)。「電子カルテに抵抗感がある医師に、使ってもらうためのメリットを実装して説明した」(森川副部長)。

 なお、LANスイッチと検疫システムなどネットワーク系はシスコ製品、タブレット方式の液晶ディスプレイはワコムの製品を採用した。