米IBMは米国時間5月10日に,年間10億ドルを投じるエネルギ節約計画「Project Big Green」を発表した。同社製品およびサービスだけでなく,顧客に対しても電力消費量を大幅に低減する「グリーンなデータ・センター」への移行を促進する。

 例えば2万5000平方フィートのデータ・センターで,企業はエネルギを42%節約でき,これは年間7439トンの二酸化炭素排出量削減に相当するという。

 同計画は,エネルギとコストの制約を受けている企業データ・センターに焦点を当てる。IBMの省エネルギ関連設計者850人以上を動員し,グローバルな「グリーン・チーム」を構成する。同社の技術と製品を用いて,既存施設の診断,施設構築および改善やITインフラ仮想化の支援,管理,冷却技術の提供などを行う。

 ちなみにIBMは現在,6大陸で800万平方フィート超のデータ・センターを運用している。顧客に提供するのと同様の省エネルギ策を適用することにより,今後3年で電力消費量,つまり二酸化炭素排出量を増やすことなく,コンピューティング性能を2倍に高められると,同社は説明する。「2倍のデータ・センターを建設した場合と比べて,年間50億キロワット時の電力削減につながる」(同社)。

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