米Oracleは米国時間5月9日,Javaアプリケーション開発ツール「JDeveloper」とサービス指向アーキテクチャ(SOA)の利用を可能にする枠組み「Oracle Application Development Framework(Oracle ADF)」のプレビュー版をそれぞれ発表した。これらのツールは,Javaアプリケーションやリッチ・インターネット・アプリケーション(RIA)の開発/導入の支援を目的としたもの。同日,アプリケーション・サーバー「Oracle Application Server」のプレビュー版も公開した。

 JDeveloperとOracle ADFは,エンタープライズ向けJavaアプリケーションとRIAを作成するためのツールやランタイム・インフラを提供する。新版では,SOAを構築するためのWebサービス・プラットフォームの提供を目的としている。

 具体的には,Javaアプリケーションを開発/実行するための仕様「Java EE 5」向けツールやAPIを強化し,Webアプリケーション向けに動的でインタラクティブなユーザー・インタフェースを作成するためにAjax対応のJSF(JavaServer Faces)1.2をベースとするリッチ・クライアント・コンポーネントを80種類以上追加した。ADFレンダー・キットおよびWebサービスのサポートを強化し,新しいJavaScriptエディタとデバッガなども追加した。

 Oracle Application Serverの新版は,RIAの導入を容易にするためにいくつかの新機能を追加した。Java EE対応となりEJB 3,JPA,JAX-WS,JSF 1.2,WS-Policyなどをサポートする。O-Rマッピング・ツール「Oracle TopLink」を強化したほか,「Spring」などの軽量コンテナや「Java Transaction Service(JST)」を統合した。

 Oracleは同日,オープンソース団体Apache FoundationにAjax対応のリッチ・クライアント・コンポーネントのセット「ADF Faces Rich Client」を寄贈したことを明らかにした。このセットには,80種類以上のJSF 1.2仕様コンポーネントが含まれる。

 Oracle JDeveloper,Oracle ADF,Oracle Application Serverの最新プレビュー版は,同社のWebサイトから無償でダウンロードできる。

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