米VMwareは2007年5月9日,デスクトップ環境向け仮想マシン実行ソフトの新版「VMware Player 2.0」を公開した。新たに,Windows Vista対応やUSB2.0対応,ホストOS/ゲストOS間でのフォルダ共有,1台の仮想マシンに複数CPUを割り当てる仮想SMP機能などを追加した。同社のサイトから無償でダウンロードして使用できる。

 VMware Playerは,仮想マシン実行ソフト。VMware Workstationなどで作成した仮想マシン環境を,実行することができる。業務アプリケーション環境を仮想マシンとして固めてアプライアンス化して実行する,といった使い方ができる。仮想マシンの作成機能を備えず,実行機能に限定することで,無償としている。

 今回新たに,VMware Playerを実行させるホストOSと,VMware Player上で動作させる仮想マシン上で動作させるゲストOSの両方で,Windows Vistaを利用可能にした。これにより,Windows Vistaのプリインストール機上でWindows 95環境の既存アプリケーションを動作させることが可能になるほか,逆に,Windows XP機上でWindows Vista環境を使うことも可能になる。

 またWebページから仮想マシンを選び,ダウンロードして実行できるWelcomeページ機能を備えた。

 このほか,ホストOSとゲストOSとの間でのファイル共有を搭載したほか,より高速に仮想マシンを動作させるための仮想SMP機能を実験的に追加した。

 仮想マシン作成機能を持つ有償版VMware Workstationの新版6.0も同日公開した。USB 2.0対応のほか,マルチ・モニターのサポート,デバッガの統合,利用可能なメモリー容量の拡大などを行った。