丸紅ソリューション(MSOL)は,メール・アーカイブ専用機「ウチノBossメール」の新版を,2007年5月9日に出荷した。新たに,アーカイブ済みのメールの中から特定アカウントのメールだけを抽出してPOP3経由で参照する機能を追加した。価格は,1日1万通のメールを想定したハードウエア性能で128万円から。搭載ソフトウエアの開発会社はログイット。

 ウチノBossメールは,パケット・キャプチャ型のメール・アーカイブ専用機。メール環境やネットワーク環境を変更することなく,LANスイッチのミラー・ポートなどIPパケットを取得可能な環境下で使用できる。このため,メール・サーバーをアウト・ソーシングしている企業でも,自前でアーカイブが可能になる。アーカイブの対象は,メール中継に用いるSMTPとメール受信に用いるPOP3の全パケット。保存先として,内蔵ディスクのほか外部のNAS(Network Attached Storage)をマウントして使う運用も可能である。

 新版では,アーカイブ済みのメールの中から特定アカウントのメールを抽出してPOP3メール・クライアントで受信/参照できるようにした。受信したいアカウントを設定しておき,そのアカウントでPOP3アクセスすると,アーカイブ済みメールの中から該当するメールを逐次取り出して,POP3サーバーを介してPOP3メール・クライアントに転送する。退社した従業員の過去のメールを復元するといった用途に使える。