三重県の地方銀行である百五銀行はWindowsで構築した新基幹系システムの稼働を開始した。マイクロソフトによれば、勘定系を含むフルバンキングをWindowsで構築した銀行は、世界で初めてだという。ゴールデンウイーク最終日の5月6日(日)に稼働を開始し、7日(月)から平日稼働を開始した。現在のところ、トラブルはなく順調に稼働している。

 新システムの構築は2003年から始めた。OSに「Windows Server 2003 Datacenter Edition」、サーバー機に日本ユニシスのIAサーバー「ES7000」、パッケージには日本ユニシスの「BankVision」を使っている。

 旧基幹系システムは日本ユニシスのメインフレームで稼働していたが、新商品開発のスピード向上や運用コストの削減、周辺システムとの連携などを図るため、Windowsで再構築することを決めた。新システムでは休日の窓口での入出金、コンビニに設置したATM(現金自動預け払い機)の24時間取引などを可能にした。

 百五銀行は今後、新基幹系システムをベースに、他の地銀との共同利用を開始する。百五銀行が同システムの運用を日本ユニシスにアウトソーシングして、このシステムを他の地銀が利用する。システム共同化に参加表明をしているのは、鹿児島銀行、紀陽銀行、佐賀銀行、筑邦銀行、十八銀行の5行。各行は日本ユニシスのユーザー団体「S-BITSコンソーシアム」の参加行であり、新基幹系システムの開発やシステム共同化構想の企画に携わってきた。まず2年後をメドに、佐賀銀行と十八銀行が共同利用を開始する予定。