米i2テクノロジーズのスティーブ・エストラーダ・コンシューマ産業上級副社長ジェネラル・マネジャ
米i2テクノロジーズのスティーブ・エストラーダ・コンシューマ産業上級副社長ジェネラル・マネジャ
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 SCM(サプランチェーン管理)ソフト大手の米i2テクノロジーズが米オーランドで5月2~4日に開催したイベント「i2 Planet 2007」において、i2はSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)に次ぐコンセプトとしてPaaS(プランニング・アズ・ア・サービス)を打ち出した。松下電器産業の米国子会社であるパナソニック・コーポレーション・オブ・ノース・アメリカがその最初のユーザーとなり、5月1日にその成果を発表した。PaaSは「2年前にパナソニックからソリューションの相談を受け、その検討の仮定で最適な形態として出てきたもの」(米i2テクノロジーズのスティーブ・エストラーダ・コンシューマ産業上級副社長ジェネラル・マネジャ)という。

 PaaSでは、ユーザーはシステムを自ら運用する必要がないだけでなく、“使う”必要もない。i2はユーザーからデータを預かり、分析した結果をレポートなどとして提出する。「Webサイトにログインして操作し、結果を引き出すといった作業も不要になる」(エストラーダ・マネジャ)。パナソニックのほかにも数社のPaaSの提供を開始しているという。

 パナソニックに今回提供したのは、米ベスト・バイなど米国大手量販店における品切れを防ぐため、量販店の物流センターでの入出荷データや店舗でのPOSデータなどを解析し、最適な補充計画を用意するもの。量販店が提供する、店ごと、商品ごと、時間ごとの大量のデータを分析し、販売予測を立てて最適な在庫量を割り出す。薄型TVなど価格競争が熾烈になるなか、サプライチェーンの最適化を図る狙いがある。