米i2テクノロジーズのマイケル・マクグラス社長
米i2テクノロジーズのマイケル・マクグラス社長
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 SCM(サプライチェーン管理)ソフト大手の米i2テクノロジーズが米フロリダ州オーランドで5月2~4日に開催したイベント「i2 Planet 2007」において、i2のマイケル・マクグラス社長は、2007年の新戦略を明らかにした。これまでは、i2が提供していたシステムにユーザーが業務の流れを合わせていたが、「今後はシステムがユーザーに合わせる」(マクグラス社長)形になるという。一昨年のi2 Planetから同様の構想を打ち出していたが、今年はその実現を目指す。「2007年は新世代SCM向けた変革の年になる」(マクグラス社長)。

 マクグラス社長は、最近になって新世代SCMを実現した導入事例が実際に出てきたと強調した。「ある大手メーカーは、計画、サプライヤとのコラボレーション、顧客への出荷の仕組みを変革し、30%以上の効率化を実現した。そのソリューションはたった5カ月で実装した。もう一つの大手メーカーは、物流ネットワークを改革し、資産を有効活用し、配送を効率化したことで物流コストを7%削減した。そのシステムは予定の10分の1の期間で実装できた」。

 新戦略の背景には、商品の短サイクル化、グローバル化が進むなか、ユーザーは業務プロセスに独自の工夫を取り入れて変革を積み重ねていかなければ、生き残れない時代になってきていることがある。i2は、メーカーや小売業者など多数のユーザーがこれまで採用してきた実績を生かして各社のベスト・プラクティスを体系化。それを「ビジネス・コンテント・ライブラリ」(BCL)としてまとめた。ユーザーは自社に合った業務プロセスをBCLの中から選び、それをカスタマイズして適用できる。カスタマイズにはワークフローの編集ソフト「i2 Studio」を使い、GUI画面上で容易に変更できる。BCLについては日本でも「今年から積極的に拡販していきたい」(i2テクノロジーズ・ジャパンの佐藤年成社長)という。