日本オラクルは今夏、企業向けのLinuxサポートを開始する。米オラクルが昨年10月から米国で始めている「Unbreakable Linux 2.0」の日本版だ。対象となるLinuxは、米レッドハットの製品とする予定。

 パートナー企業との提携について一部で報道された件に対して日本オラクル広報部は、「現状では正式に決まっていない。パートナー企業を通じた間接販売と直接販売の両方を含めて検討中」と話す。さらに、提供開示時期について、「6月からの新年度に入り、2~3カ月以内にも提供を開始できるように調整している段階」(同)という。

 Unbreakable Linux 2.0は、Linuxの普及を促進するために開始した保守サポート・サービス。24時間365日の技術サポートに加え、米レッドハットのLinuxにバグが発見されたら、オラクルが修正プログラムを作成し、顧客に提供する。さらに、知的財産権の侵害などの理由で訴訟を起こされた場合にも、オラクルが保証できるようにしていく。米国では、米Yahoo!が利用している。

 これまで日本オラクルは、Linuxを普及させるためにミラクル・リナックスを設立。ミラクル・リナックスは独自Linuxの開発や販売を手掛けている。ミラクル・リナックスには、NECや日立製作所、NTTデータなど日本オラクルのパートナー企業も出資している。「ミラクル・リナックスとUnbreakable Linux 2.0との関係について、現在はコメントできない」(広報部)。

 1年間のサポート料金は、米国では1システム当たり99~1999ドル。日本でも同等の価格で提供するもようである。