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Fedora Projectは2007年4月26日(米国時間),同プロジェクトが開発・提供するLinuxディストリビューションの開発途中のバージョン「Fedora 7 Test 4(6.93)」を公開した(写真1)。
Test4は,正式版が公開される前の最後の開発版になる予定。正式版は5月24日(米国時間)にリリースされる計画である。
3種類のディストリビューションを用意
Fedora 7では,3種類のLinuxディストリビューションが提供される。(1)ハード・ディスクにインストールして利用できる汎用のLinuxディストリビューション「Fedora 7」,(2)CDから起動できる「LiveCD」のGNOME版(写真2),(3)「LiveCD」のKDE版(写真3),である。
LiveCD GNOME版を利用した場合,デスクトップ上に配置されている「Install to Hard Drive」アイコンをダブル・クリックすることで,Fedora 7をハード・ディスクにインストールできる(写真4)。LiveCD KDE版を利用している場合でも,コンソールから「liveinst」と実行することで,インストーラの起動が可能だ。
Test4に搭載された主要ソフトウエアの
バージョンを確認する
Fedora 7 Test4(以下,Test4)ではカーネルにバージョン2.6.20,glibcにバージョン2.5.90,gccにバージョン4.1.2が採用されている(写真5)。
デスクトップ環境には,X.Org X11 R7.2が利用されている。その上で動作する統合デスクトップ環境は,GNOME 2.18.0(写真6),またはKDE 3.5.6(写真7)。
また,AIGLXによる3Dデスクトップも利用可能だ。Test4をハード・ディスクにインストールすると,標準でAIGLXに対応したウインドウ・マネージャのcompizがインストールされる。
さらにオプション・パッケージを収めたFedroa Extrasから,3Dデスクトップに対応したもう一つのウインドウ・マネージャBerylを入手してインストールすることもできる。
インターネット関連アプリケーションでは,WebブラウザのFirefox 2.0.0.3,メール・クライアントのNovell Evolution 2.10.1などが利用できる(写真8)。また,P2Pでファイルを共有できるBitTorrentのクライアント・ソフトも標準でインストールされる(写真9)。
オフィス・ソフトにはOpenOffice.org 2.2.0が利用できる。また,株式チャートを表示するファイナンシャル・チャートも新たに搭載された(写真10)。ただし,ファイナンシャル・チャートは米国の一部の市場のチャートしか閲覧できないようだ。
マルチメディア関連アプリケーションには,Totem 2.18.1やAmarok 1.4.5などが利用できる(写真11)。
SELinux関連の新設定ツールを搭載
Fedora 7からは,セキュアOS機能のSELinuxを設定するためのソフトウエアが変更された。Fedora Core 6では,SELinuxの設定は「セキュリティレベルとファイヤーウォールの設定」ツールで行ったが,Fedora 7では,新たな設定ツール「system-config-selinux」で行うように変更された(写真12)。
system-config-selinuxでは,各ポリシーの有効・無効の切り替えや,ファイル・ラベルでのアクセス制御,ネットワーク・ポートでのアクセス制御など,細かな設定が施せるようになった。