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グーグルが語る「働きがいのある会社の作り方」

フォーチュン誌ベスト100が集う「Trust Conference」報告

Great Place to Work Institute Japan  斎藤智文 2007/04/27 ITpro
「Trust Conference」では,働きがいのある会社をいかに実現するかについて活発な議論が交わされた
「Trust Conference」では,働きがいのある会社をいかに実現するかについて活発な議論が交わされた
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 米サンフランシスコに本部を置くGreat Place to Work Institute(GPTW)は,1998年から毎年,経済誌「フォーチュン」に,「最も働きがいのある会社 ベスト100」(以下,ベスト100)を発表している。そのGPTWが,4月18日~20日に米ロサンゼルスで,働きがいのある会社をいかに実現するかを話し合う「Trust Conference」を開催した。2003年には250人程度だった参加者が年々増え続け,5回目の今年は750人を超えた。

 このカンファレンスは,ベスト100に入っている会社の経営者が登壇し,信頼関係の高い経営をいかに実現しているかについて,考え方や具体的な取り組み事例を発表する。3日間の会期中には,朝食会や昼食会,カクテルパーティが催されるなど,参加者同士の交流と情報交換を進めることも大きな狙いになっている。

 ここでは,IT関係の企業に絞り,今年のベスト100で1位の座に着いた「グーグル」,6位の「ネットワーク・アプライアンス」,14位の「クアルコム」の講演内容を紹介する。

「透明性」の高い企業文化がGoogleの強み

 フォーチュン2007年新春号の表紙は,ベスト100の1位に輝いたグーグルの社員たちが飾った。今回のカンファレンスでは,人事担当役員のラスズロー・ボック氏が登場した。750人の観衆から大きな拍手で迎えられる中,「1位になれたことに驚いた」という謙虚な発言から講演は始まった。

 ボック氏によれば,米国の優れた会社は「働きがい」に対する認識が高く,働きがいのある会社を実現するために大変な努力と知恵を出している経営者は枚挙に暇がないという。グーグルが1位になったことを冷静に「快挙である」と認識しているようだ。

 とにかく人気のある会社である。昨年は,入社試験の応募者が110万人を超えた。これはハーバード大学の入学応募者の55倍に当たるという。110万人の中から5000人を採用した採用したらしいが,実に220倍という狭き門である。

 応募者がこれだけの数になると,相当スキルが高く,優秀な人材であっても簡単にグーグルの社員になることはできない。採用基準の第一は,「企業文化を理解できるかどうか」にあるという。

 「我が社は,グルメ・レストランがあることや,充実した福利厚生,あるいは会社に愛犬を連れてきてもいい,といった側面ばかりが話題にされる。しかし,何よりも『透明性(Transparency)の高い会社』であることが,我が社の強みを形成している」と,ボック氏は強調した。人事部の名称にHuman Resourceを使用せず,People Operationと呼んでいるのもグーグルの特徴である。

経営者も従業員も全員でプレイするNetApp

 ネットワーク・アプライアンス(NetApp)の講演では,CEOのダン・ウォーメンホーヴェン氏と創業者のデイブ・ヒッツ氏,ジェイムス・ラウ氏が揃って登壇した。

 「世界中の優れた経営者は皆,“継続性”という言葉を口にする。1992年に設立されたNetAppは,1996年に株式上場を成し遂げたが,当時のメンバーの共通の願いは,“終わりのない会社にしたい”ということだった」(ダンCEO)。

 「信頼度の高い経営」は様々な努力の下で実現するものだが,NetAppではこれを“Candor”という言葉で表現する。“Candor”は「率直さ」と訳すのがいいと思う。「従業員にうそを言わない」,「透明性を高くする」,「正直に伝える」というような意味である。

 NetAppでは,合議性の経営を実施している。同社はこれを「コラボレーティブ・リーダーシップ」と表現する。トップ層において上下関係はなく,全員の意見を本音で話し合って意思決定につなげるというものだ。

 筆者は1月に,シリコンバレーにある本社で,CEOのダン・ウォーメンホーヴェン氏に会う機会を得たが,そのときはスポーツを例にとって説明していた。「社員も経営陣も,全員がプレーヤーであり,ポジションやスキルが違うだけだ」という。様々なスキルを持ち,多様なポジションを担える人がそろって,はじめて勝負に勝てる。そういう信念の下に経営を実践しているという。

企業の価値観を徹底して刷り込むQualcom

 通信会社のクアルコムは,人事部長のティム・ブレセンデン氏と従業員コミュニケーション部長のリック・ジメネッズ氏が登壇し,会社と従業員のコミュニケーションを高めるための事例を発表した。同社は,「従業員の働きがい」を構成する5つの軸としてGPTWが設定した「信用」「尊敬」「公正」「誇り」「連帯感」のうち,最も重要とされる「信用」の部門で1位を獲得した会社である。

 クアルコムは85年の創業で,従業員は1万1000人。企業文化を大切にするという米国企業は多いが,クアルコムでは「創業時の精神」を現在も大切に守っているという。

 「会社への“信用”をいかに構築するかがチャレンジテーマ。このためコミュニケーションを重視し,様々な施策やツールを開発している」とジメネッズ氏は語る。トップの顔が見えて生の声が聞けるタウンホール・ミーティングやビデオ配信,イントラネットによる情報交流などを行っている。

 このほか,クアルコムでは毎日,電子メールを使って「QC Daily News」を配信している。内容は業界ニュースや産業全体のトピックなどだが,毎日配信というのはすごい。同社では「イノベート」「エグゼキュート」「パートナー」という3つの価値観を大切にしており,これを従業員に伝え,浸透させることが,数々のコミュニケーション施策を行う最大の目的であるという。

 また,上場企業であれば必ず「アニュアルレポート」を作成しているが,クアルコムでは「社員の貢献」だけに焦点を絞ったレポートも作成している。これは各部門のサクセス・ストーリーを集めたベストプラクティス集でもある。

 「働きがいのある会社」を実現することによって,チャレンジする社員が増え,チーム力が発揮されて,企業に高い付加価値をもたらす。また,元気で活力ある職場風土が醸成され,顧客満足度を高め,ひいては売り上げや利益の向上につながる。「働きがいのある会社」を作ることこそ,経営者の最大の使命である──この考えに対する確信を新たにした今回のカンファレンスだった。

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