東芝は4月26日,2006年度(2006年4月~2007年3月)の通期連結決算を発表した。売上高は前年同期比12.2%増の7兆1163億5000万円,営業利益は同7.4%増の2583億6400万円,当期純利益は同75.8%増の1374億2900万円だった。携帯電話事業は,国内市場の売り上げが伸び悩み,減収・減益だった。

 2006年度は全ての事業部門で増収となったが,損益面では明暗が分かれた。

 デジタルプロダクツ部門は,増収・減益だった。パソコン事業が海外の売り上げが伸びて好調だったほか,テレビや携帯型音楽プレーヤの売り上げが伸びて部門の増収に貢献した。一方で,携帯電話事業は国内市場が伸び悩み,減収・減益となった。この結果,同部門の売上高は前年同期比10.6%増の2兆8054億9000万円,営業利益は同24.4%減の157億8400万円になった。

 電子デバイス部門は,フラッシュメモリの価格下落の影響を受けた半導体事業が不振で増収・減益だった。社会インフラ部門は,原子力システムを基幹事業とするウェスチングハウスの買収によって電力システム事業が増収となったほか,医用システム事業が高い利益水準を確保し,増収・増益だった。家庭電器部門は,エアコンと洗濯機が高付加価値商品の投入で売り上げが伸び,増収・増益となった。

 2007年度の連結業績については,売上高が2006年度比5.4%増の7兆5000億円,営業利益が同0.6%増の2600億円,当期純利益が同12.7%減の1200億円になると予想している。