トレンドマイクロは4月26日,2007年12月期第1四半期(2007年1月~3月)の決算を発表した。売上高は前年同期比11.9%増の232億5200万円,営業利益は同22.3%減の66億2800万円,当期の四半期純利益は同15.5%減の43億4700万円だった。

 当四半期は,北米地域の躍進が目立った。販売チャネルの拡充によって大企業向けの製品の売り上げが伸び,北米地域での売上高が前年同期比20%増になると同時に,市場シェアを拡大した。一方で,全体として中堅・中小企業向けの製品の売り上げが伸び悩んだほか,欧州市場の売上高が前年同期比14%増にとどまり,予想に届かなかった。

 この結果,2007年第1四半期の売上高は,前年同期比11.9%増とほぼ予想通りの伸びとなった。営業利益については,前年同期に知的財産関連で17億6600万円の一時収入があったことから22%の減益になったが,その影響がなければほぼ同じ利益水準になる。

 セグメント別売上高は,大手企業向けが前年同期比28.7%増の69億4300万円と大きく伸び,中堅・中小企業向けが同9.0%増の106億5600万円,個人向けが0.7%増の56億5300万円だった。

 同社はまた,米国時間5月31日をもって,NASDAQ市場への上場を廃止する。理由としては,米国市場での売買高が低迷している,米国市場での資金調達の必要性がない,コンプライアンス費用などの上場維持に係るコストが増加した,などを挙げている。

 2007年第2四半期の業績については,売上高が前年同期比10%増の225億円,営業利益が同8%減の53億円,当期純利益が同7%減の30億円になると予想している。